耳の仕組みと難聴の種類

耳の仕組みと難聴の種類

耳の仕組みはとても繊細で、難聴の種類も様々です
なぜ、人は音を聞くことができるのでしょうか。耳は、自然の神秘が詰まった、とても精巧な器官です。
耳は、驚くべき高度な機能を備え、非常に複雑な動きをしています。7000もの音階を聞き分けたり、脳が音の方向を感じ取るための補助をしています。

「聞こえる」とは、どういうことでしょうか。

外の音は、外耳道を通って鼓膜に到達します。鼓膜は音によって振動し、鼓膜よりも奥(中耳)にあるツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨という3つの「耳小骨」に伝わります。
耳小骨はテコの原理で伝わった振動を増幅し、内耳にある「蝸牛」と呼ばれる部分へ振動を届けます。
蝸牛の中はリンパ液が満たされており、音の振動が伝わってくるとリンパ液が揺れ動き、波が起こります。
その波を蝸牛の内側に並んでいる「有毛細胞」が感じとり、電気信号に変換します。電気信号は、神経を通って大脳に伝わり、「音が聞こえた」と認識するのです。

「難聴」とは、どういうことでしょうか。

一口で難聴と言っても、その症状は一人ひとり異なります。最も多いケースとしては、ささやき声や子供の声、鳥の鳴き声など、小さい音や高音が聞き取りにくいというものです。また、会話の聞き取りに必要な音の多くが「カ」「サ」など、小さく高い音であるため、言葉の聞き分けの低下も起こります。例としてしばしばあげられるのが、「カトウさん」と「サトウさん」の聞き違いです。このような場合は、単に音を大きくしてあげても、あまり効果がありません。音量よりも、ハッキリ話すほうが効果的です。難聴は、耳の構造の中で、どこの部位でも起こる可能性があります。外耳や中耳の機能不全は、一般的に治療によって改善が見込めます。しかし、難聴の80%は、内耳の機能不全によって起こっていると言われております。今日では、補聴器によって、多くの内耳のダメージを補うことができるようになりました。

聞き間違いやすい例

さとう(佐藤)さん → かとう(加藤)さん いし(石) → にし(西)
ひろい(広い) → しろい(白い) さかな(魚) → たかな(高菜)
わらう(笑う) → あらう(洗う) すし(寿司) → うし(牛)

難聴の種類

伝音難聴
外耳や中耳など、音を伝える部分に原因があります。中耳炎や鼓膜の損傷、耳あかづまりなどが主な原因です。
医学的治療が可能とされていますが、難聴が残る場合は補聴器を使うこともあります。

感音難聴
内耳や聴神経など、音を感じる部分に原因があります。加齢や病気、長期間の騒音影響などが主な原因です。
医学的な治療が難しく、補聴器を使う場合が多々あります。
難聴の度合いや周りの状況によっては、補聴器を装用しても聞き取りが困難なケースもあります。

混合難聴
伝音難聴と感音難聴の両方の症状をあわせもっています。
どちらの部分の原因がより大きいかによって、その症状は人によってさまざまです。

本人が、なかなか自覚できない聴力の低下

個人差はありますが、加齢に伴う聴力の低下は、左右の耳の聴力が同じレベルで緩やかに低下していくため、本人はあまり自覚がありません。
また、視力の低下に比べると、日常生活で大きな支障となりにくく、放置されがちです。
外見上に何か変化が現れるわけではないので、周りの人から指摘されることも少ないのです。
さらに、聴力の低下を認めることは「年寄り」というイメージにつながるという先入観があるため、自覚することを無意識に避けてしまうこともあります。
しかし、難聴を放置したままにすると、聞き間違いによって相手の話を誤解して受け取ってしまったり、誤解を恐れて人との会話を避けるようになってしまうこともあります。
難聴は、本人だけの問題ではなく、家族や職場など周囲とのコミュニケーションに大きな支障をきたしてしまうのです。

高い音から聞こえにくくなるのが一般的です

蝸牛の中には、有毛細胞と呼ばれる細胞が並んでいます。この細胞は、配置されている場所によって、担当する音の周波数が決まっています。蝸牛の入り口付近にある有毛細胞は、高い音の周波数を担当し、奥にある有毛細胞は低い音の周波数を担当しています。有毛細胞は、長期間使い続けるうちにダメージを受けてしまいます。特に、蝸牛の入り口付近にある有毛細胞は、常にあらゆる音にさらされていることで、ダメージを受けやすいのです。個人差はありますが、一般的に加齢による聴力の低下が高い音から聞こえにくくなっていくのも、高い音を担当している有毛細胞の働きが低下してくるからだと考えられています。

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